みなまに録日誌
   すっかり慣れたまにきゅあ団レコーディング、今回も今まで同様のスタジオ
  麻布十番にあるStudioWalkで行われたのだ。
   ここはいわゆるプリプロダクションスタジオで、本当はMixまでは行わな
  い目的のダビングスタジオなんだけど、トルバはカンパケまで作ってしまうの
  であった。それでも結構なお値段なのよ。
  CD制作費のかなりの率をここで消費しているのだ!けどSONYのデジタル
  24chのマルチ(3324 *1)があるのとボーカルセレクター *2が
  あるのがとても便利っ!
   今回はズキーンの歌物2曲と同時にレコーディングが行われて結果的にはハ
  ードなスケジュールになってしまいました。


「まずは初日」    まずは岡部君の曲からだったんだっけ?実際の所よく順番を覚えてないのだ。   スタジオに最初に到着するのはたいがいエンジニアの私と、アシスタントをや   ってくれるAYAちゃんで、昼飯でも食べながらのスタート、今回は古いテー   プを消して使うので、ご飯を食べてる間に全部綺麗に消すのだ。    今のトルバの歌物の殆どは2mixのカラオケを貰ってそれにボーカルなり   ギターなりを重ねていくので、24トラックを埋め尽くすって事は余りないの   で、同じ時間軸に2曲なり3曲が収録される事も多々あるのだ。    だから30分のテープでも60分以上のキャパシティーが有ることになるの   でした。    そして、先に2mixのカラオケをコピー、この時にDATからコピーする   んだけど、音量が足りないとか音質が好みじゃないなんて事は多々あるので、   EQ付きのプリアンプを通してそのまま3324に流し込む。    このスタジオWalkには、フォーカスライトのプルーシリースのプリアン   プがあるのだ。なんというか繊細な雰囲気の音かなと自分は思うんだけどそれ   程耳の解像度の高くない私にとってはSNが良くて、音が崩れなければ何でも   よかたのかもしれない。    先々にボーカルを録音する際にもこのプリアンプを通してから全て録音する   のだ。    そんな事をしてる間に岡部君登場、最初の1テイク目の録音って緊張するか   ら、ちょっと慣らしで練習してもらって慣れたところでさー録音。

「そして録音終了」    え?もう終わり??ま〜中略という事でな〜!歌い手サイドのお話はまいま   いが前に書いているのでその逆のエンジニアサイドのお話でも書いてみようか   なと思います。    ボーカル録音にいつも使ってるのはプリアンプは当然として、GATEの無   いミキサーだと歌ってない部分のマイクのノイズが気になるので、フェーダー   boxってので手動でノイズをカットしてゆくのだ。    けど、よくフェーダーを上げ損ねたり、0dbピッタリに上げられなくて失   敗する事もしばしば…    その後に繋いでるのは、コンプレッサー *3!これが旨く使えれば綺麗な   仕上がりに近づく事ができるのだ。Ureiのコンプとチューブテックのコン   プを基本的に使うんだけど、前回のラジマニ2号でチューブテックが調子悪か   ったから、今回はUreiが多かったかな。   まにきゅあ団の曲って結構ダイナミックレンジの詰まった音楽だから、暴れん   坊まいまいの歌声には結構ハードにコンプをかけないと収まりが悪いのであっ   た。そうじゃなくても掛けるけどね。ぎゅ〜ぎゅ〜    さ〜録音!乗りの良い曲は早い早い、1、2テイク録音して「オッケー」な   んて事も良くあるのが、まにきゅあ団。   逆に綺麗に歌い込まれちゃ困る曲というか、そんなコンセプトの曲が多いんだ   よね。そのかわりに真面目な曲の時が時間かかるんだけど…それでも随分早く   終わってるんだな。

「最近思う事」    どうも自分のmixというのはボーカルが大きいと評判だ…評判じゃないら   しいが、これは音楽の中でボーカルがはっきり聞こえて欲しいっていうのが根   底にあるからなのだ。(とはいえ大き過ぎる物もある)    最近になってもう少し小さくてもいいかな〜なんて思ってたりもするけど、   実際に次のアルバムなりを録音し始めてみないと結果は解らず…。    ほらヒカシューのアルバムってボーカル大きかったでしょ。あと昔のアニメ   主題歌とか童謡とか、みんなの歌ってみんな大きかったじゃないですか。   その影響だと思うな。きっと…
「ガネーシアあらわる」    3日目のレコーディングはガネーシアで始まる。スタジオの中は人でいっぱ   いなのだ。取材な人、見学な人、もうスタジオに入りきらないってところで「   いもむし」「いっぱいのこれたち」の録音。全員ボーカルブースに入って貰お   うかっ!    ちょうど遊びにきてた秋元氏も押し込めて、やけに迫力のある「はっ」とい   かけ声、そして「いっぱい…」の騒ぎよう。御陰様です。    実は1日目2日目と細々と録音していたので、コーラス重ねるのが意外と大   変だったのだ。    ラジマニ2号の時も溢れんばかりだったけど、今回も負けず劣らずって感じ。   そして録音はいつも深夜まで続くのであった。

「マスタリング」    だいたい録音したらもうCDになっちゃうんでしょ?って思いがちなんだけ   ど、そうじゃない。このあとバラバラに録音したDATを1つにまとめなけれ   ばならないのであった。    各曲の音量バランスとか、音質バランスを延々と調整していくのだ!これが   ないと、1曲終わったら小さくなったりなんて事になってしまう。    けど、それでもばらつくんだよね…まだまだマスタリングエンジニアの真似   事にもなってないかも。    だいたいこの作業は、佐々木と2人になってしまう事が…あれ?じょんたん   後ろでいびきを…イヤイヤお疲れの模様。    いつもぎりぎりまでマスタリングするから大変〜っ!最後はバイク便になる   か、又は自力で持っていくのだ。徹夜なのに…    一番大変だったのはラジマニ2号かな?28時間も掛かってしまった。   セリフ物は録音から何か違う方法を考えないとくたばっちゃうかも。    そうして、無事マスターが工場に届けば一息つけるんだけど、一度工場から   戻ってきちゃった事もあるから余り気が抜けないんだよな。    というわけで、エンジニア編のレポートその1はこの辺で!まったねぇ〜


*1  (SONY3324 デジタルマルチトラックレコーダー)   数年前までは、大手のレコーディングスタジオで使われてた優秀なレコーダー   今では3348という48ch仕様にどこも買い換えてしまったので、余った   3324がプリプロスタジオにお下がりってな事なのだ。   しかも3324のテープは3348で再生可能な上に48ch上書き可能! *2  (ボーカルセレクター)   数トラックにまたがったボーカルを1本にまとめる切り替え器でOKテイクを   選んで神業の如くスイッチ押す代物なのだ。   時には2つ3つ押して一瞬コーラスなんて事も出来るし、微妙にクロスフェー   ドしてくれるので、つながりも綺麗なのだ。本来なら使わずして録音出来るの   がベストといえばベストなんだけど、必需品ですな。 *3  (コンプレッサー)   空気を圧縮するコンプレッサーってあるよね。まー圧縮するという意味では同   じ用途ではあります。   音のダイナミックレンジをぎゅぎゅ〜っと押し込む訳ですな。使い方によって   は聞き易く、間違えるとヘナヘナというエレガントなエフェクターです。 
hosoe@yha.att.ne.jp